歩行者は交通弱者として手厚く保護される
道路交通法では歩行者を交通弱者と位置づけ、加害者である自動車側に重い責任を課します。横断歩道上の事故では自動車側ほぼ100%の過失となるのが原則です。被害者の過失は基本的に小さく抑えられ、子どもや高齢者はさらに減算されます。
過失割合の基本原則
- 横断歩道上の青信号通行:自動車100% / 歩行者0%
- 横断歩道上の歩行(信号なし):自動車95% / 歩行者5%
- 横断歩道外(道路横断):自動車70〜80% / 歩行者20〜30%
- 信号無視の歩行者:自動車50〜70% / 歩行者30〜50%
- 子ども(6歳未満):過失算定で5〜10%減算
- 高齢者(65歳以上):過失算定で5〜10%減算
歩行者事故で起こりやすい怪我
歩行者は身体保護が一切ないため、軽い接触でも重症化することがあります。頭部外傷・脊椎損傷・骨折・内臓損傷が代表的。特に高齢者は骨折リスクが高く、後遺症化しやすいです。
⚠ 軽く接触されただけでも当日中に必ず整形外科を受診してください。歩行者事故は『大したことない』と思っても後で重症と判明することが多いです。
補償と請求の流れ
加害者の自賠責保険 + 任意保険から補償を受けます。加害者が無保険でも『政府保障事業』があるため、120万円の傷害補償と後遺障害補償は確実に受けられます。健康保険使用も併用可能で、自賠責の枠を温存できます。
歩行者事故被害者の手順
- 1. 警察を呼ぶ(119番で救急車も)
- 2. 加害者の氏名・住所・保険会社を確認
- 3. 目撃者の連絡先を確保
- 4. 当日中に整形外科を受診し全身検査
- 5. 診断書を警察に提出して人身事故化
- 6. 整骨院通院も視野に入れる(保険会社に通知)
- 7. 弁護士相談(重症や後遺障害の可能性がある場合)
信号無視をして撥ねられました。慰謝料はどうなりますか?
信号無視でも歩行者の過失は最大40%程度。過失7割未満なら自賠責は満額補償されます。任意保険からも過失相殺後の額が支払われるため、決して泣き寝入りする必要はありません。
子どもが歩行中に撥ねられました。
子どもは大人より過失算定で配慮されます。慰謝料の特別増額、保護者の精神的損害(近親者慰謝料)、成長への影響を考慮した将来医療費も請求可能です。早めに弁護士相談を推奨します。
加害者が逃走しました。
政府保障事業で自賠責相当の補償(傷害120万円・後遺障害最大4,000万円)を受けられます。警察への届出と捜査協力が前提条件です。




